小次郎


物心ついた頃から両親には本名ではほぼ呼ばれてない。

「ちょり子」「ぞーり」「すり子」等々、全く意味が分からん名前で呼ばれている。このみっつの共通点は「り」が入ってる事かな。確かに名前には「り」が入ってるけど、多分このみっつから私の本名を割り出せる人はいないだろう。
兄も物心ついた頃からちょっと古風に「小次郎」と呼ばれていたが、ぜんぜん違う現代風の普通の名前だ。
そして猫。
我が家はペットを飼うと勿論普通に名前をつけるんだけど、普段はその名前では呼ばない。仇名で呼ぶか、形容詞で呼ぶ。
例えば今うちで飼ってる猫は「四本足でニャアと鳴く白っぽい動物」とか「背中に筋のある猫」「腹の白い猫」「ぷぐるるにゃあごと鳴くそれ」「ふわふわした白い動物」「白にゃんころい子」とか。ちなみに本名はカタカナで2文字なんだが。

なんというか、我が家の人間は本名(真名)を濫りに呼んではならないという無意識の思い込みがあるんだと思う。漢民族(ていうかクソチャンコロクズ民族)は自分の運命を占われるからという理由で生年月日を隠す習慣があるそうだけど、大和民族としては言霊思想というわけで。